刃数が多くなると、1回転あたりの送り量が上げられるため、加工能率が向上します。 また寿命に至るまでの切削長が長くなり、実質的に工具寿命は延びることになります。
しかしながら、 刃数が増えると切れ刃の間隔が狭くなるため、切りくずの排出性が悪くなります。 また同時切削刃が増えるため切削抵抗が高くなります。切りくずの排出が悪い場合、エンドミルの切れ刃が切りくずをかみ込んで、仕上げ面を性状を悪化させたり、さらに進めば切りくずづまりを起こし、切れ刃の欠損やエンドミルそのものの折損をもたらします。したがって半径方向の切込み量ae(切削幅)を大きく取りたい場合や溝切削では刃数の少ないエンドミルを使用することが一般的です。
薄肉の被削材を加工する際や、保持剛性が低い条件下では、特に切削抵抗に注意する必要があり、ビビリ抑制のために刃数の少ないエンドミルを選択します。
刃数の影響