ねじれ角はエンドミルの軸線とねじれた切れ刃とのなす角であり、外周部のアキシャルレーキ角となります。
ねじれ角が大きくなるとすくい角が大きくなるので切れ味が良くなります。
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ねじれ角と切削抵抗
ねじれ角と切削抵抗: 切削抵抗の変動
切削抵抗は、ねじれ角が底刃から徐々に被削材に作用するため切削抵抗の変動の変動が小さいのに対し、直刃では切削に関わる全刃長に切削抵抗が同時にかかるためその変動が大きくなります。
ねじれ角と切削抵抗: ねじれ角による切削抵抗の変化
切削抵抗の背分力はエンドミルの軸方向にかかる力であり、ねじれ角が大きくなるにつれて軸方向の切削抵抗の成分が増えるので背分力が大きくなります。その測定を下図に示します。ねじれ角の大きいエンドミルで薄物や上下方向に剛性のない被削材を加工するときはたわみやビビリなどが起きやすいので注意が必要です。
ねじれ角と加工面のたおれ
溝加工のたおれは下図に示すようにねじれ角により変化し、たおれが最大となるねじれ角があります。これはアップカット側にエンドミルをたわませる力が、ねじれ角が小さい状態から大きくなるにつれて大きくなりますが、さらにねじれ角が大きくなると、たわませる力の方向がアップカット側の面からそれる方向に変わるためです。
ねじれ角と工具寿命
仕上げ面あらさはねじれ角が大きくなるにつれて良くなります。これは切れ味が良くなることで切削抵抗が抑えられるためです。
ねじれ角は工具寿命にも影響を与えます。ねじれ角を大きくすると切れ刃の接触長さが長くなるので工具摩耗は減少します。しかし下記グラフに示すように、ねじれ角がある程度大きくなると刃部の強度が低下するので工具寿命は短くなります。
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