金型の曲面加工や倣い加工では仕上げ面あらさが良くなると後工程のみがき工程時間を削減できるので、この加工に使用するボールエンドミルとラジアスエンドミルには特に切れ刃形状精度が求められます。
- 以下のリンクをクリックして、さらに学習しましょう!
ボールエンドミル:
ラジアスエンドミル:
切れ刃形状精度は仕上げ寸法および仕上げ面あらさに影響します。
ボールエンドミルの切れ刃形状精度を右の表に示します。
切れ刃形状精度の良い高精度品は下図に示すように±0.005mm以内のR精度となっています。
ボールエンドミル
高精度品は、汎用品に比べると優れた仕上げ面あらさ (a) が得られます。
ボールエンドミル
刃先交換式ボールエンドミルでもソリッドエンドミルに匹敵する高いR精度のものがあり、それを用いることで右グラフに示すように良好な仕上げ面あらさがえられます。
ラジアスエンドミルの切れ刃形状精度を右の表に示します。
- リンクをクリックして、さらに学習しましょう!
ラジアスエンドミルの高精度品には汎用のボールエンドミルと同じ精度のものがあります。
- リンクをクリックしてさらに学習しましょう!
下の図に示すように隅R部のある金型加工には、加工能率と加工精度の問題から、全体の加工に大径のボールエンドミル、その隅R部の仕上げには小径のボールエンドミルが使われますが、その代わりに大径の高精度のラジアスエンドミルを使用すると、1本の工具で全体と隅R部を加工できるので使用工具と工程を減らすことができます。
x