粉末ハイス Mitsubishi

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粉末ハイスは粉末状の高速度工具鋼を固めて作ったものです。 -下記をクリックして各詳細を学びましょう！

高純度、高圧の窒素ガスを、溶解した高速度工具鋼に吹きつけて球状の微粉末とし、この粉末を軟鋼製の缶に詰めて真空脱気・密封後、高温高圧でプレスすることにより鋼塊を作るのが代表的な製法です。原料が微粉末の状態であることから、粉末ハイスと呼びます。これに対し一般の高速度工具鋼を溶解ハイスと呼びます。

以下の写真はそれぞれ粉末ハイスと溶解ハイスの組織写真です。黒い点は炭化物であり、粉末ハイスの炭化物は溶解ハイスより細かく均一に分布しています。白い部分が非常に硬い組織でマルテンサイトと呼びます。細かい炭化物が結晶粒の成長を阻止するため、マルテンサイトの結晶粒は粉末ハイスの方が溶解ハイスより小さくなります。

粉末ハイスは、その成分、製法および組織から次の特長があります。 - 結晶粒径が溶解ハイスより小さいので、靭性が優れている（左図）。 - 研削性が溶解ハイスより良い（右図）。 - 溶解ハイスで製品化できない合金元素量の多いものでも製作出来る。

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