工具材種編
超微粒子超硬合金
特性 超微粒子超硬合金はその名のとおり、WC粒子が特別に細かい超硬合金です。目安として粒径が1μm未満であれば、超微粒子超硬合金と呼ばれているようです。 成分はWC-Co系の超硬合金に焼結中の粒成長抑制剤として、少量のVC(炭化バナジウム)やCr3C2 (炭化クロム)が添加されたものが一般的です。機械的な特性として、かたさと強度が高いことが大きな特長です。 右の図は超微粒子超硬合金の常温でのかたさと抗折力との関係を一般超硬合金と比較したものです。この図から超微粒子超硬合金は、一般超硬合金とかたさが同じなら強度が高く、強度が同じであればより硬いことが分かります。理由は粒子が細かくなるとWCとWCの間にあるCoが薄くなり、塑性変形に対する抵抗力が増すため(かたさ)と、破壊の起点となる大きなWC粒子が減るため(抵抗力)です。

 

かたさと抗折力の関係
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