工具材種編
切削とは
切削とは 「切削」とはどういうことをいうのでしょうか。その具体的なイメージは、りんごの皮をむくときやカンナで木を削るときを思い浮かべるとわかりやすいでしょう。りんごや木を切ったり削ったりして物を希望のかたちに変えていくとき、皮や削りくずなどの「くず」が出てきます。すなわち、切削とは「材料を刃物で切り分けて、物のかたちを変えていく」加工のことです。 このとき、切られたり削られたりする材料(以下、被削材という)と刃物(以下、切削工具という)とは、激しくぶつかり合い、こすり合っています。 被削材をうまく切るには、切削工具が被削材よりも硬いことが大原則になります。上の例で言えば、果物ナイフはりんごより硬いですし、カンナの刃も木材よりもずっと硬くできているので、皮をむいたり削ったりできるのです。同じように、ある金属の被削材を削るには、被削材よりも硬い切削工具を使わなければなりません。通常、切削工具には、被削材の3倍以上の硬さが必要だといわれています。