切り上がりが90°の角度を必要とする場合は肩削り形、それ以外の普通の面加工には平削り形が有利です(切りくずが薄く、食付きの衝撃が小さいため)。平削り形のコーナ角は15°、25°、30°、45°などがあり、角度によって切削特性も異なります。
0° のコーナ角の場合
コーナ角が0°の場合、背分力がマイナス方向に作用し、被削材のクランプ強度が低い場合、被削材を持ち上げる現象が起きるため、ビビリ振動が発生しやすくなります。
15°のコーナ角の場合
コーナ角15°の場合、薄肉構造物など剛性がない被削材を平削りする場合に推奨します。
45°のコーナー角の場合
0°と15°と比べて背分力はプラス方向に作用し、薄肉構造物では被削材にたわみが生じ、加工精度の低下を招きます。
鋳鉄の切削加工では、コバ欠けを防止する上で有利となります。
干渉が起きる場合の対処
被削材の形状やクランプ方法によっては、平削りであっても干渉のため平削り形のフェースミーリングカッタが利用できない場合があります。この場合には、コーナ角0°の肩削り形を選択します。
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