S系列材料は、耐熱性、耐食性に優れた超合金や、耐熱・耐食合金が含まれます。これらの材料を切削加工するときは。非常に高い熱が発生することが特徴です。
特に耐熱合金と呼ばれるNi基の合金や、軽量高強度のTi合金は、切削抵抗が高いため、切削熱が高温になりやすい上に、熱伝導率が悪いため発生した熱が拡散できずに刃先に溜まります。
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S系列材料の被削性
工具選択
S系列の被削材を加工するためには、切削熱に注意しなければなりません。
まず、極力切削熱が上がらないように、切れ味の良い工具形状を選択する必要があります。それでも他の被削材に比べると、高い切削熱が発せしますので、熱に強い工具材料も選ばなければいけません。
また、切りくずを無理にカールさせると、さらに切削抵抗が上がってしまうことになりますので、ブレーカ形状にも注意が必要です。
極力切削抵抗を下げるようにするためには、切りくずを無理に破断させることは逆効果なのですが、これらの被削材を使用した部品には、仕上げ面あらさも要求されるため、切りくずの流出方向をコントロールすることが必要です。
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