ターニング応用編
アニメ図は、ターニングで、被削材を右から左へ削っているところです。切り取る厚みhで削ると、切りくず厚みは約3hになって出てきます。切削前の被削材の、斜線を施した断面hxℓが切れ刃を通り過ぎて切りくずになると、厚みが約3倍に、断面積は一定なので長さは約1/3になります。これは金属が切りくずになる過程で非常に大きな変形を受けたことを意味します。
切りくず処理 被削材の「h」部が切れ刃により、厚い切りくず「hc」に大きく変化しているのがわかります。これは、連続的にせん断方向に素材が連続的にすべり(せん断変形)を起こし、このすべりが蓄積されて切り取る厚み「h」から切りくずの厚み「hc」へ厚みが大きくなる変化を起こしていると考えられます。 実際にこのような塑性変形が起きていることは、いろいろな実験によって証明されています。 せん断変形の過程では、金属同士の内部摩擦によって大きな発熱が起きます。切削速度が遅くても、切りくずは熱くて持てないのはこのためです、また、加工硬化が起こり、切りくずは被削材本体よりもかなり硬くなります。 - 以下のリンクをクリックして、さらに学習をしましょう!