ターニング基礎編

用語解説

サーマルクラック(熱亀裂)

断続切削に伴って発生する熱応力と熱疲労によって、 切れ刃に亀裂が垂直に発生し、その後水平方向にも発生する損傷のこと。

 

サーメット

炭化チタン(TiC)や窒化チタン(TiN)を主成分とし、ニッケル(Ni)を結合金属とする焼結合金のこと。

 

さらい刃逃げ角

さらい刃の逃げ角のこと。

 

さらい刃幅

さらい刃の幅のこと。

 

自動工具交換装置

工具をあらかじめ所定の位置にまとめて保持しておき、コンピュータ制御によって必要に応じてすばやく正確に主軸に取り付ける装置のこと。ATCとも言う。

 

シャープエッジ

ホーニングを施していない、とがった切れ刃のこと。

 

主切れ刃

工具が移動する方向に切削する切れ刃のこと。

 

主切れ刃切込み角

工具が移動する方向に切り込む切れ刃の角度。

 

主切れ刃逃げ角

工具が移動する方向に切り込む切れ刃の逃げ角のこと。

 

主軸

工作機械において切削工具や被削材を取付ける回転軸のこと。

 

ジュラルミン

アルミニウム合金の一種。鋼の1/3の重さと同程度のかたさで黄銅よりも展延性があり、低温脆性はない。清水、酸には侵されないが、海水やアルカリには腐食されやすい金属。

 

焼結

材料を加熱することにより粉末の粒子あるいは圧粉体の粒子を結合させること。

 

靱性

粘り強さ。外力によって破壊されにくい性質のこと。

 

浸炭

低炭素鋼の表面から焼き入れに十分な炭素を浸透させること。

 

すくい角

切れ刃があたっている切削面に垂線を立て、その垂線すくい面との角度のこと。

 

ストレートコレット

把握部分がストレートになっているコレットのこと。

 

スロッタ

立て削り盤のこと。

 

切削抵抗

被削材を切削するときに切れ刃の運動方向と反対方向に作用する力のこと。

 

セラミックス

焼き物を意味する用語で、陶磁器やガラスなど天然材料を使った伝統的セラミックスと、工業材料として使用される機械的、熱的などの機能を持った人工的に作られるニューセラミックスに分けられる。

 

創成作用

工作物と工具との相対運動により、歯車、ねじなどの曲面を作ること。

 

ソリッドエンドミル

切れ刃、首、シャンクがすべて同一の材料(高速度工具鋼または超硬合金)で作られたエンドミル。

タップ立て

タップを使い、ねじを切ること。

 

断続不均一切削

フェースミーリングやエンドミル加工において、工具の回転とともに切れ刃が切削、非切削を繰り返し切削を行うこと。

 

窒化

耐摩耗性や耐食性を向上させるために、鋼の表面から窒素を浸透させること。

 

チッピング

切削中、工具の切れ刃に発生した細かい欠けのこと。

 

チップポケット

切りくずを収容する溝のこと。

 

鋳造

溶かした金属を鋳型に流し込み目的の形を作ること。

 

超高圧焼結体

ダイヤモンドやCBN(キュービックボロンナイトライド)などの超硬硬度材料の粉末に金属やセラミックスの粉末を添加し、超高圧発生装置によって。高温高圧で焼結した材料のこと。

 

超硬合金

炭化タングステン(WC)を細かい粉末にし、コバルト(Co)の粉末を結合剤として混ぜ合わせ、焼き固めたもの。

 

ツーリング

機械加工に必要な取付け具、段取り具、工具、ならびに切削データを準備すること。

 

突っ切り

ターニングにおいて、外径側から被削材の回転中心方向に向かって切削する加工でチャッキングされていない側を切り落としてしまう加工のこと。

 

テーパーコレット

把握部分がテーパーになっているコレットのこと。

 

テーブル

被削材を固定するための台。

 

研ぎ付き形

切りくずをコントロールするために、焼結後、刃先を研削加工してチップブレーカをつけたインサートのこと。