上松 航太

 環境負荷低減の観点や政策の後押しもあり, 昨今の自動車のEV化には目を見張るものがある.その勢いは落ち着きつつあるとはいえ,電気自動車の需要の拡大は周知の通りである.そのため,自動車部品の加工においては,従来までの標準化による大量生産から,多品種少量や一品一様の生産が求められるようになってきている.

 自動車部品加工業界の大きな変革期とも呼べるいま,生産性の向上や高品質な加工,より柔軟かつ効率的な対応が重要である.しかし,部品の種類の多様化や構造の変化は,部品加工時の切削方式にも大きく影響を及ぼす.複雑な形状に対応するためには多様な工具を必要とするため,工具管理に係る手間の増加や工具切り替えなどに係る加工時間の増加など,生産性低下につながる問題が発生し得る.

 そこで,ここではこのような問題解決に向けて,工具集約や加工時間削減が可能であり,部品加工における生産性向上を実現する超 硬ソリッドエンドミル「高機能スマートミラクルエンドミルVQ4MVM」について解説する.

ツールエンジニア(2024年9月号臨時増刊)掲載

つづきはPDFファイルをご覧ください