Aℓ-Richコーティング技術を適用 超耐熱合金旋削加工用材種 MV9005

浅利　翔太

　Ni基合金に代表される超耐熱合金は，耐熱性にきわめて優れることから航空機エンジン部品に使用されている．一方で，切削加工時の被削性が悪い‘難削材’であることが知られている．これは，素材の熱伝導率が低い，加工硬化性が高い，さらに工具材料との親和性が高く刃先に溶着物が付着しやすいことに起因している．

　これらの課題へ対応する工具材種として当社は，2013年に「MP9005」，「MP9015」を発売し市場で評価を得ている．そしてさらなる長寿命化や高能率加工を実現すべく，‘Aℓ-Richコーティング’技術を開発し，本技術を適用した新規材種「MV9005」を商品化した．

ツールエンジニア（2022年 1月号）掲載

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