長谷川 良栄(Ryoei Hasegawa)

1.はじめに
 欧州では2011年のドイツ国家戦略レポートで世界中に広まった、インダストリー4.0(第4次産業革命)が、ものづくりの世界に大きな変革をもたらし始めている(図1)。

 そのインダストリー4.0では、すべての機械、装置、コンピュータをインターネットでつなぎ、コンピュータが創る仮想(Cyber)世界と物理(Physical)世界(現実世界)を融合するサイバーフィジカルシステム(Cyber Physical System)を目指すことで、ものづくりの生産性を画期的に高める取り組みが加速している。そして、日本でも2016年6月に「日本再興戦略2016」、いわゆる成長戦略が日本経済再生本部から示され、第4次産業革命の実現に向けた取り組みや、IoT の取り組みが日本中で行われるようになった(図2)。

 本稿では、インダストリー4.0やIoTに対応した当社の切削工具データと、その活用方法について具体的に述べる。

機械技術(2018年 1月号)掲載

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